スペースシャトル 山崎さん、苦難乗り越え待望の宇宙へ (毎日新聞)

 【ケネディ宇宙センター(米フロリダ州)奥野敦史】「ママにも、宇宙飛行士にもなりたい」。そう言った女性が、10年来の夢を実現させる。米東部時間5日午前6時21分(日本時間同日午後7時21分)、米スペースシャトル「ディスカバリー」で宇宙に飛び立つ山崎直子さん(39)。日本人2人目の女性宇宙飛行士という経歴を持ち、それゆえに仕事と出産や育児の両立に悩んできた。多くの働く女性がたどる苦労を体現した山崎さんは、苦難を一緒に乗り越えた家族と待望の瞬間を迎える。

 山崎さんは宇宙飛行士候補に選ばれた翌年の00年、国際宇宙ステーション(ISS)管制業務にかかわるソフトウエア会社に勤務していた大地(たいち)さん(37)と結婚。02年に長女、優希ちゃん(7)を出産した。当初は日本で2人で育児をしていたが、03年のシャトル空中分解事故で状況が一変。それまでは日本でのISS搭乗員向けの訓練が中心だったのが、シャトルやロシア・ソユーズ宇宙船の搭乗員資格も取ることになり、山崎さんの米露での訓練が急増した。

 米国で山崎さんが訓練をしつつ保育園の送迎をしたり、最終的には大地さんが04年に会社を辞めて「主夫」になるなど試行錯誤を続けた。しかしすれ違いが多く、離婚の危機もあったという。

 家族は衝突を繰り返しながら、08年11月のシャトル搭乗決定を経て、再びきずなを取り戻した。打ち上げ前日の4日には、ケネディ宇宙センターを望むレストランで山崎家主催の「感謝祭」を開催。打ち上げ準備のため欠席の山崎さんの等身大パネルや、応援メッセージの書き込まれた横断幕が飾られた。

 約200人の親族や友人に囲まれた大地さんは「決して楽な道のりではなく、つらいことも多かったが、やっと報われる。(宇宙飛行士候補に選ばれてからの)11年間のすべてを2週間のフライトに込め、思う存分楽しんでほしい」と感無量の面持ちで語った。また、優希ちゃんは「ママ行ってらっしゃい、がんばって!」と元気な声を上げた。2人は家族用の専用席でディスカバリーの旅立ちを見つめる。

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